2007年11月26日

偽装請負

本 偽装請負
 朝日新聞特別報道チーム 朝日新書




かつては、製造業務に労働者を派遣することは禁じられていた。



2004年に製造業の派遣が1年の期間限定つきで解禁されたが、1年を超えれば派遣先は派遣労働者の直接雇用の義務が生じる。




これを企業側の立場で解決する裏ワザが、『偽装請負』である。




ひらめき 人材サービス会社が、期日までに一定の製品を完成させ納入するという請負契約を企業と結ぶ。


だが、その実態は、企業の工場に労働者を派遣するだけ。設備もメーカーの工場のものであり、労働者の指導監督もメーカーの正社員である。つまりは派遣に他ならない。




こうした偽装請負により、メーカーは正社員よりはるかに安い賃金で製品を製造できるだけでなく、残業も自社規定を無視でき、自由に解雇できる。
請負契約を打ち切るだけでクビにできる。

 

メリットはそれだけではなく、労働者を社会保険に加入させ保険料を半額負担する義務もなく、安全管理の責務も免れる。 
これは法律上は全て請負会社の義務である。



その実態は派遣でありながら、請負を偽装し、若い労働者の未来を摘み取り、企業は収益を上げ続けた。




経済に関心の薄いオイラは、派遣社員の厳しさ程度の認識で、偽装請負の実態など知りませんでした。すみません。もうやだ〜(悲しい顔)



4022731435.jpg


1990年代から一気に産業界に広まった「偽装請負」という雇用形態。グローバル化で飽くなきコストカット、人員削減を迫られたキヤノン、松下電器産業など超一流企業までもが、率先して安い労働力を求めて、違法行為に手を染めていた! 2006年夏から告発キャンペーン報道を展開し、新聞労連ジャーナリスト大賞優秀賞を受賞した朝日新聞取材チームが、格差社会の「労働悲劇」を描き尽くす渾身のルポ。




スペード 日本経団連会長の御手洗をトップに擁するキャノン。偽装請負を繰り返し労働者派遣法違反を行政に指摘されながら、安倍政権下で経済財政諮問会議の一員として御手洗は派遣法の緩和を求める発言をした。
日本有数の大企業が違法・脱法を行い非正規労働者を使い捨てにしながら、企業のトップは「終身雇用」や「人間尊重」を平然と唱える。




クラブ 松下電器産業は、派遣法違反の状態を免れるために、自社正社員の請負会社への大量出向(実態はない)という法律の想定しないウルトラCの脱法行為を行った。
さらに、地元採用に対する自治体の補助金目当てに派遣社員を採用し、補助金を得た直後に派遣を請負に切り替えるという詐欺的行為まで行った。

これに対して自治体は咎めるどころか企業を擁護する立場をとった。





台風 日本を代表する企業が若者の将来を奪い収益を上げ続けてきた実態を克明に描いた一冊。




大企業がこんな体たらくでは、この国に企業倫理などもはや存在しない。食品偽装の横行など当たり前であろう。







位置情報 偽装請負関連記事はこちら
kobito_b.gif







k_line_a.gif
posted by 金魚 at 21:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
若者の生き血を吸い続けているお爺さんたち
極楽には行けないわよね。
Posted by まか at 2007年11月27日 22:23
>若者の生き血を吸い続けているお爺さんたち
極楽には行けないわよね。
でも、大層な勲章もらって、お気楽な老後を送るんですよね。
Posted by 金魚 at 2007年11月27日 23:17
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/69412540
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
banner_04.gif